世界を信じるためのメソッド

牛肉コロッケとか年金とか。モウ信じてられない!てことばかり最近たくさん起こりますねー。「世界を信じるためのメソッド」は、メディアをどう捉えるかということについて書いてある本。そういうのをメディア・リテラシーっていうんだって。タイトルもいいな。テレビや新聞の報道って「公平なもの」として信じ込んでしまうけど、その情報を、報道すると決め映像を編集し記事の文章を書いているのは、テレビや新聞の会社に勤める「誰か」。だからそこには絶対に考えや選択が、その時点であるわけで。戦争や移民や氷河が溶け出していることや医療廃棄物や、そういうことのほとんど全て、実際自分の目で見ているわけではない。「〜なんだって」「〜らしいよ」の大部分は、テレビやまた聞きやインターネットから漠然と得た知識だったりする。
今でも覚えてるのは、9.11の日、私はロンドンのフラットにいて、たまたまテレビを見ていたフラットメイトが、「大変!!」と叫んで呼びに来た。テレビには煙を上げるニューヨークのビルと、イスラム系と思われる人たち(その時点ではどこの国かとか細かいことはわからない)が喜びで熱狂している映像が交互に映っていた。大惨事と、それが起こったことを喜んでいる人々−。なぜこんな大惨事が起こっているのに喜んでいるのか?!それがもしかして無関係の2つの映像だったとしても、交互に流されたらそう思ってしまう。世界をどう見るか、未来をどう信じるか、ぼやっとしてるとすぐ流されていってしまう。